よいお年を

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本年は大きな震災からはじまるという思いもしない一年になりました。

被害にあわれた方へ、あらためて心よりお見舞い申し上げます。

当宿は、比較的被害も少なく、1月中旬には宿泊の受け入れをはじめることができました。

もっと大きな地震や津波が来たら、お客様の安全を確保できないかもしれないと

正直、とてもなやみました。

しかし、日頃地元の人しか行き来しない宿の前の道路に

震災直後から、大きな消防救命車両や自衛隊車両がひっきりなしに通るのをみて

輪島へ向かう道が、ここしかないのだと、気がついていました。

受け入れをはじめてから、断水中含めて、ごく最近まで

24時間ほぼすべての時間、お客さまが滞在なさるという状況が続きました。

支援や状況調査など、全国から本当に多くの皆さまが

能登のためにお力をそそいでくださりました。ありがとうございます。

たくさんの人々が、皆さまのそのお姿に勇気づけられたことと思います。

今後とも引き続き、能登をどうぞよろしくお願い申し上げます。


そして以下は

今年一年をこうやって過ごして、今、とても困っていることを書きます。

個人的なことを、こうやっておもてに書くことをずいぶん悩みましたが

事実を公表しておかないと、とりかえしがつかないと思い、書かせていただきました。

なにひとつ後ろ盾もなく、身一つで来たここ能登。

砂粒をひとつぶひとつぶ積み上げるように細心の神経をつかい、ここまできたつもりです。

そんな私に、噂?のようなものが、多数の方から寄せられました。

「ずいぶんもうかってるらしいね」

びっくりしました。なんでそんな話になっているのだろう。

理由はすぐわかりました。

事実を事実のまま書くと

今年一年、当宿では

長期滞在のお客様は、断水中は一切無料。

それ以降も光熱費などの必要経費程度のみいただきました。

支援などで滞在なさるお客様には、通常時よりもお安くご宿泊いただきました。

尚、別邸の倉庫も、無料でお貸ししています。

直接話せる方へは、その事実をお伝えしていますが

もう、どこでどういう話になっているのか皆目見当がつきません。

ただ、これから先もこの場で暮らし、宿を運営していくにあたって

間違えた情報が知らないところで延々と続くのは、私としても見過ごすことはできませんでした。


来年もまた、たくさんの皆さまとともに

能登の復旧復興のために、微力ながらたたかっていこうと思っております。

長くなりましたが、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

どうぞよいお年をお迎えくださいませ。

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